つれづれタイムズ

野に下りたクマの随筆

給料日

 

給料日は天国の日とも言われています。私は言っています。瞬間的に財布は潤い、あたかも金持ちになったような気分になります。おいしいものを食べたり、いいものを買ってみたり。我々はこの日のために満員電車に毎朝乗っているのだと、そう言い切ってもいいかもしれません。

 

しかし、次の日からは、着実に地獄の日々に向かっていきます。「散財」という悪魔が、我々を天国から地獄へと引きずり下ろすのです。悪魔の力は強いため、我々は抗うことなどできず、ただただその悪魔に身を委ね、行き着くとこまで行くことになるのです。地獄に落ちてからは、また天国に向かう日まで歯をくいしばり、満員電車に乗りつづけるのです。

 

この悪魔に目をつけられないためには、どうしたらいいのでしょう?地獄に行かずに済むには、どうしたら……。

 

「散財」という悪魔は、派手好きな人をターゲットにします。彼らは、派手好きな人間ほど、地獄に引きずりおとしやすいことを知っているからです。甘い言葉で巧みに口説き、彼らの財布からお金を抜いていき、気付いた時には無一文にさせてしまうのです。そして地獄での約1カ月間の後、派手好きな人間はまた給料日だけ天国に行くわけですが、悪魔は彼らのことを放っておきません。すぐに彼らにとり憑き、地獄へと誘ってしまうのです。

 

悪魔に目をつけられないためには、派手好きであってはなりません。「倹約」という護衛兵を引き連れ、天国ではなく地上で暮らすしかないのです。つまり、地味ーズです。決して派手に生活せず、酒もタバコにも興味のない地上で暮らす地味ーズには、悪魔は興味がありません。地味ーズの護衛兵と無理して闘うくらいなら、丸腰の派手好きをイチコロした方が楽ですから。

 

我々はまずこの「倹約」という護衛兵を引き連れなければなりません。簡単なことです。いつも買ってるお菓子を、1日だけ我慢してみましょう。そしてその日数を段々増やしていきましょう。そうすれば、あなたの護衛兵は強く立派な存在になり、あなたを悪魔から守るでしょう。

 

悪魔に身を委ねるのも一つの在り方ですが、私は「倹約」を身につけた方が、幸せな人生だと考えています。少しの我慢で、暮らしを変えていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ぁぁ、悪魔が私のそばに。。ラーメン、食べてきます。。アーメン